STOXX global automation & robotics index(STOXX グローバル オートメーション&ロボット インデックス)
STOXX global automation & robotics index(以前の名称:iSTOXX factset automation and robotics index)に連動を目指すETF「iシェアーズ オートメーション & ロボット ETF」が2018年11月に東京証券取引所に上場しましたね。そこで、STOXX global automation & robotics indexについて解説します。
ロボット工学・自動化に注力した銘柄を選定
「製造ロボット工学」、「自動運転車」、「3Dプリンティング」、「人工知能」をはじめとする40以上のロボット工学及び自動化分野に注力して技術開発を行なっている銘柄の中から、これらの事業の収益が企業収益全体の50%以上を占める銘柄によって構成されたインデックスです。
124銘柄が組み入れ
7700の銘柄からロボット工学及び自動化分野に注力している企業に絞り込まれ、さらに時価総額と流動性で絞り込みを行っているそうです。最低80の銘柄を組み入れることとなっていますが、2021年5月現在、124の銘柄が組み入れられています。
ウェイトが時価総額加重方式ではない
この指数はウェイトが時価総額加重方式ではないという特徴があります。できるだけ、各銘柄のウェイトに差をつけないようにする方式をとっています。もちろん時価総額があまりにも違う銘柄には多少ウェイト差をつけますが、完全に時価総額に比例するようなウェイトを行っていません。
例えば、上から15番目のウェイトの銘柄にAppleがあります。ご存じの通りAppleは時価総額が世界1位でS&P500ではウェイトが約5.9%もありますが、この指数ではウェイトが2%程度しかなく時価総額が低いAMDや豊田自動織機とほぼ同じウェイトです。このようにこの指数では時価総額が異なる銘柄にあまりウェイト差をつけないようにしています。ウェイトの大きな一つの銘柄の値動きに左右されることが少なくなるのがメリットだと考えられます。
上位10銘柄で約25%のウェイト
上位10銘柄は以下の通りです。上位10銘柄のウェイトは約25%です。
時価総額にかかわらず同じウェイトになるようにしているのに「スナップ」だけ4%近いウェイトになっていますね。これはスナップが2020年10月に比べて株価が約2倍になったためで、以前の株価でウェイトを決めたためにこの銘柄だけ4%となっていると考えられます。いずれウェイト調整が入って「スナップ」もウェイトが2%前後になると予想されます。
銘柄名 | 日本での呼称 | ウェイト(%) |
SNAP INC CLASS A | スナップ | 4.2 |
TERADYNE INC | テラダイン | 2.5 |
NVIDIA CORP | エヌビディア | 2.5 |
HEXAGON CLASS B | ヘキサゴン | 2.4 |
NIDEC CORP | 日本電産 | 2.4 |
KLA CORP | KLA | 2.4 |
MICROCHIP TECHNOLOGY INC | マイクロチップテクノロジー | 2.2 |
QUALCOMM INC | クアルコム | 2.1 |
EMERSON ELECTRIC | エマソン・エレクトリック | 2.1 |
GARMIN LTD | ガーミン | 2.1 |
日本株の比率が約20%
2021年5月現在は日本電産が上位10銘柄に入っていますが、レーザーテックや島精機といった他の日本企業が上位10銘柄に入っていたこともあります。日本株のウェイト比率が約20%となっているのも特徴の一つです。やはりロボット工学や自動化の分野は日本企業も評価されているようです。
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執筆者は「iシェアーズ オートメーション & ロボット ETF」を全個人資産の2%未満保有しております。ただし、当記事は自身が保有する金融商品の価格操縦を目的としたものではありません。