FTSE NAREIT Equity REITs Index(FTSE 北米 エクイティリート インデックス)

2021年6月16日

FTSE NAREIT Equity REITsへの連動を目指すETF「iシェアーズ 米国リート ETF」が日本の証券会社でも購入できますね。そこで、FTSE NAREIT Equity REITsについて解説します。

NYSEまたはNasdaq上場のREITが対象

ニューヨーク証券取引所または NASDAQ に上場しているすべての税制適格不動産投資信託(REIT)が投資対象のREITです。

REITとみなす基準

以下の基準を満たす銘柄をREITとみなしています。

  • 課税対象法人である
  • 取締役会または理事会によって運営さている
  • 完全に譲渡可能な株がある
  • 最低 100 人の株主が存在する
  • 課税年度の後半に、5 人以下の者が株式の 50%以上を保有していない
  • 要件を満たす不動産資産に総資産の最低 75%を投資している、(ここには不動産の利権、不動産融資ローンの利権、または他の REIT の株式を含む)
  • 総収入の 75%以上が不動産関連のサービス、例えば、不動産からの賃料または不動産融資による利息等、によるものである
  • 課税 REIT 子会社の株式で構成されている資産が 25%未満である
  • 株主配当の形で課税所得の少なくとも 90%を毎年支払う

さらにこのインデックスはアメリカのREIT限定なので「 FTSE が定義するアメリカ籍を持っている銘柄」という条件も付きます。

森林リートとインフラリート以外のエクイティリートが対象

FTSE Nareit US と名の付くREIT指数は7種類あって紛らわしいのですが、その中でこのFTSE NAREIT Equity REITsは森林リートとインフラリートは以外のエクイティリート(実物不動産に投資するリート)が対象です。ちなみに、森林リートは森林に投資し木材の売却益を得るリート、インフラリートは例えばアンテナ局といった通信関係の不動産に投資するようなリートのことです。

約150の銘柄が組み入れられています。

銘柄の見直しは年1回

基準を満たす全ての銘柄を対象に年1回組み入れ銘柄の見直しを行っているそうです。新規上場REITは4半期に1回、組み入れるかどうか審査される機会があります。また、時価総額が一定以上の新規上場REITは適宜組み入れる可能性があるそうです。

時価総額加重方式

浮動株(市場で流通する可能性の高い株式)の時価総額加重方式が採用されています。

セクター別ウェイト

この指数のセクター別ウェイトは以下の通りで、産業施設・アパート・データセンター・医療施設のウェイトがそれぞれ10%を超えています。

セクター名日本での呼称ウェイト(%)
Apartments   アパート12.92
Data Centers   データセンター11.6
Diversified   分散投資型4.87
Free Standing   その他商業施設5.4
Health Care   医療施設10.94
Industrial   産業施設14.13
Lodging/Resorts   ホテル/リゾート3.56
Manufactured Homes   プレハブ住宅2.84
Office   オフィス8.7
Regional Malls   モール型商業施設4.17
Self Storage   倉庫7.43
Shopping Centers   ショッピングセンター5.27
Single Family Homes   戸建て住宅2.84
Specialty   特殊用途5.34
2021年5月現在

注意事項

参考資料

FTSE公式サイト

iShares公式サイト

当記事について

当記事は閲覧者に情報を提供することを目的としており、金融商品の勧誘を目的としたものではありません。

当記事は将来を保証するものではありません。

当記事の執筆に際して、指数提供会社・運用会社・販売会社との金銭のやり取りは一切ありません。

執筆者は「iシェアーズ 米国リート ETF」を全個人資産の2%未満保有しております。ただし、当記事は自身が保有する金融商品の価格操縦を目的としたものではありません。