CRSP U.S. Total Market Index(CRSP 全米株式インデックス)
CRSP U.S. Total Market Indexへの連動を目指す投資信託「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が2017年9月に運用を開始しましたね。そこで「CRSP U.S. Total Market Index」について解説します。
銘柄数は約3700
NYSE、Nasdaq、Cboe BZX Exchange、IEXといったアメリカの取引所に上場する約3700の銘柄が組み入れられています。3700もの銘柄があるので、時価総額4百万USDクラスのmicro-capから時価総額1兆ドルクラスのmega-capまで網羅されています。ちなみに、銘柄数には制限がなく条件を満たせばどんどん組み入れられる方式です。もちろん基準を満たさなくなった銘柄は除外されます。
ウェイトは発行済み株式の時価総額に基づいて決められる
時価総額に基づいてウェイトを決める方式です。4半期に1度ウェイトの見直しがあります。
セクターではテクノロジー、生活必需品が多い
構成銘柄をセクター別にしてウェイトを算出すると、「テクノロジー」が約25％と最も多く次に「生活必需品」が約16％となっています。S&P500と比べると「生活必需品」のウェイトが大きいのがこの指数の特徴です。
| CRSP U.S. Total Market Index | S＆P 500 | |
| テクノロジー | 25.5 | 26.2 |
| 生活必需品 | 16.4 | 12.1 |
| 工業 | 14.3 | 8.9 |
| 金融 | 11.4 | 11.9 |
| ヘルスケア | 13.1 | 13.0 |
組み入れ上位10銘柄
組み入れ上位10銘柄はS＆P500と同じです。Googleの親会社であるALPHABET INCの株をclass-Aとclass-Cで分けて表示するか、まとめて表示するかの表記の違いはありますが。S＆P500はその名の通り500銘柄しか組み入れていないので、CRSP U.S. Total Market Indexに比べると上位10銘柄のウェイトが少し大きいです。
| 銘柄名 | 日本での呼称 | ウェイト(%) |
| APPLE INC | アップル | 4.53 |
| MICROSOFT CORPORATION | マイクロソフト | 4.37 |
| AMAZON.COM INC | アマゾン | 3.25 |
| ALPHABET INC | グーグル | 2.94 |
| FACEBOOK INC | フェイスブック | 1.74 |
| TESLA INC | テスラ | 1.26 |
| BERKSHIRE HATHAWAY | バークシャーハサウェイ | 1.15 |
| JPMORGAN CHASE & COMPANY | JPモルガンチェース | 1.14 |
| JOHNSON & JOHNSON COMPANY | ジョンソンエンドジョンソン | 1.06 |
| VISA INC | ビサ | 0.88 |
上位10銘柄のウェイトはCRSP U.S. Total Market Indexが約22％に対してS＆P500は約26%となっています。
パフォーマンス
パフォーマンスは2021年3月現在で5年で年率16.7％、10年で年率13.8％です。若干、S＆P500よりは悪いです。しかしながら、この指数に連動するアメリカのETFがMorningStarのレーティングで4つ星(平均を上回る)を獲得していることから好意的にとらえられるパフォーマンスだと思います。
| CRSP U.S. Total Market Index | S＆P500 | |
| 3年間 | 17.1% | 18.0% |
| 5年間 | 16.7% | 17.2% |
| 10年間 | 13.8% | 14.4% |
注意事項
参考資料
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